被リンクとは何か — 良いリンクと危ないリンクの見分け方

目次
この記事の結論:被リンクは「他のサイトからの推薦」。数より、自然に集まったかどうか
「被リンクを増やしましょう」「リンクを買いませんか」。SEOを始めると、こうした話がすぐに耳に入ってきます。私のところにも、Web担当になったばかりの方から「リンクは多いほど良いんですよね?」という質問がよく届きます。答えは「半分正解で、半分は危ない」です。要点は次の4つです。
- 被リンクとは、他のサイトから自分のサイトに向けて張られたリンク — バックリンクとも呼びます。Googleは、ページの関連性を判断し、新しいページを見つけるためのシグナル(判断材料)としてリンクを使っていると公式に説明しています
- 良いリンクは、役に立つから自然に張られたリンク — 誰かが記事を参考にした、紹介したくなった、という理由で張られたリンクです。Googleの順位付けの仕組みでは、リンクを分析するPageRankという仕組みが今もコアの一部として使われています
- 危ないリンクは、順位を操作するために作ったリンク — Googleはこれを「リンクスパム」と呼び、リンクの売買、過剰な相互リンク、自動ツールでのリンク作成などを例に挙げています。違反すると順位が下がったり、検索結果に表示されなくなったりすることがあります
- 広告のリンクは、属性を付ければ問題ない — お金を受け取って張るリンクには
rel="sponsored"などの属性を付けます。属性を付けていれば、リンクの売買そのものはポリシー違反にならないとGoogleは明記しています
以下では、被リンクの基本、Googleでの使われ方、良いリンクと危ないリンク、リンクの属性、よくある誤解、自分のサイトでの確かめ方の順に見ていきます。
1. 被リンクとは何か
被リンクとは、他のサイトのページから、自分のサイトのページに向けて張られたリンクのことです。英語ではバックリンク(backlink)と呼び、日本語でも「バックリンク」「外部リンク」と言うことがあります。
たとえば、あなたが書いた「旅行用バッグの選び方」の記事を、ある旅行ブロガーが「この記事が参考になった」と紹介し、リンクを張ってくれたとします。このリンクが、あなたのサイトにとっての被リンクです。
似ている言葉を整理する
リンクの話は言葉が多いので、最初に整理しておきます。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 被リンク(バックリンク) | 他のサイトから、自分のサイトに向けて張られたリンク |
| 発リンク(外部リンク) | 自分のサイトから、他のサイトに向けて張るリンク |
| 内部リンク | 自分のサイトの中で、ページ同士をつなぐリンク |
| アンカーテキスト | リンクになっている文字の部分。「こちら」や「旅行用バッグの選び方」など |
| リンク元 | リンクを張っている側のサイトやページ |
内部リンクの考え方は「トピッククラスターと内部リンク戦略」で詳しく扱っています。
被リンクは「推薦状」に似ている
被リンクは、学校や職場の推薦状にたとえると分かりやすくなります。信頼できる人が、自分の判断で書いてくれた推薦状には価値があります。一方で、お金を払って書いてもらった推薦状や、自分で書いて他人の名前を借りた推薦状は、見つかれば信用を失います。リンクもまったく同じ構造です。
2. Googleは被リンクをどう使っているのか
被リンクの意味を押さえたところで、Googleがリンクをどう扱っているかを公式ドキュメントで確認します。
リンクは「関連性」と「発見」のシグナル
Googleは、ページの関連性を判断し、クロールする(巡回して読み取る)新しいページを見つける際に、リンクをシグナルとして使うと説明しています。つまりリンクには、2つの役割があります。
- ページを見つけてもらう — Googleのクローラー(ページを巡回するプログラム)は、リンクをたどって新しいページを発見します
- ページの内容や価値を判断する材料になる — どんなページから、どんな言葉でリンクされているかが、ページを理解する手がかりになります
クロールからランキングまでの全体像は「検索エンジンはどう動くのか」で解説しています。
PageRankは、今もコアの仕組みの一部
Googleのランキングの仕組みを説明したガイドには、「リンク分析システムとPageRank」という項目があります。PageRankはGoogleがサービスを始めた当初から使われている仕組みで、ページ同士のリンクのつながりから、ページの価値を判断するものです。ガイドでは、PageRankの仕組みは当時から大きく進化しており、今もコアのランキングシステムの一部として機能していると説明されています。
ただし、リンクは数多くある判断材料の1つにすぎません。私自身、順位の相談を受けたときに被リンクの数から見始めることはしていません。読者の質問に正面から答えているか、内容が信頼できるかといった点も、同じように見られているからです。
参考・引用: クロール可能なリンクに関するベスト プラクティス - Google 検索セントラル Google 検索のランキング システムのガイド - Google 検索セントラル
3. 良いリンクと危ないリンク
ここからが本題です。リンクには、評価につながるものと、逆に危険を招くものがあります。
良いリンク:役に立つから自然に張られたリンク
良いリンクに共通するのは、リンクを張った人が自分の判断で「読者に紹介したい」と思って張っている点です。
- 記事のデータや解説が、他のサイトで出典として引用された
- 新聞やニュースサイトが、取材の結果として紹介した
- 同じ分野のブログが、「詳しくはこちら」と参考にした
- 取引先や所属団体が、関係を説明するためにリンクした
アンカーテキストについても、Googleは良い例を示しています。良いアンカーテキストは、内容が具体的で、適度に簡潔で、リンク元とリンク先の両方に関係があるものです。そのうえで、リンク先に関係するキーワードを詰め込むことは避けるよう書いています。
危ないリンク:順位を操作するために作ったリンク
Googleのスパムに関するポリシーでは、検索順位を操作することを主な目的として、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作る行為を「リンクスパム」と定義しています。例として挙がっているのは次のようなものです。
| 種類 | 具体例 |
|---|---|
| リンクの売買 | 順位を上げる目的で、お金や商品・サービスと引き換えにリンクを張る・張ってもらう。商品を送って、紹介記事とリンクを書いてもらうことも含む |
| 過剰な相互リンク | 「リンクしてくれたらリンクします」という交換や、相互リンクのためだけのページ |
| 自動化されたリンク作成 | プログラムやサービスを使って、自分のサイトへのリンクを自動で作る |
| 契約によるリンクの強制 | 利用規約や契約で、相手が属性を付けるかどうか選べない形でリンクを求める |
| 記事広告・寄稿でのリンク | 順位の評価を渡すリンクを含む記事広告。他サイトに出す記事・寄稿・プレスリリースで、キーワードを詰め込んだアンカーテキストのリンクを張る |
| 質の低いディレクトリ | 質の低いリンク集やブックマークサイトからのリンク |
| ウィジェットやテンプレートのリンク | 多くのサイトに配布するウィジェットやフッターに、キーワードを詰め込んだリンクや隠しリンクを埋め込む |
| フォーラムのコメント | 掲示板の投稿や署名に、順位操作を狙ったリンクを入れる |
危ないリンクを使うと、何が起きるのか
Googleは、ポリシー違反を自動のシステムと、必要に応じた人の審査の両方で検出していると説明しています。違反したサイトは、検索結果での順位が下がったり、まったく表示されなくなったりすることがあります。
人の審査で違反と判断された場合は「手動による対策」が行われ、Search Consoleに通知が届きます。リンクに関係するものとして「サイトへの不自然なリンク」(自分のサイトに向けられたリンクに問題がある)と「サイトからの不自然なリンク」(自分のサイトが張っているリンクに問題がある)の2つがあります。
正直に言うと、「見つからなければ大丈夫」という考え方はおすすめできません。手動による対策を受けると、問題のリンクを1本ずつ調べて削除を依頼し、再審査をリクエストするという地道な作業が必要になります。サテライトサイト(リンクを張るために作った別サイト)を使った手法の危うさは「サテライトサイトSEOは終わった」で詳しく解説しています。
参考・引用: Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー - Google 検索セントラル クロール可能なリンクに関するベスト プラクティス - Google 検索セントラル 手動による対策レポート - Search Console ヘルプ
4. リンクの属性:nofollow・sponsored・ugc
良いリンクと危ないリンクを分けたところで、もう1つ知っておきたいのが「リンクの属性」です。リンクのHTMLに rel="..." という印を付けると、そのリンクがどんな性質のものかをGoogleに伝えられます。
<a href="https://example.com/" rel="sponsored">広告のリンク</a>
| 属性 | いつ使うか |
|---|---|
rel="sponsored" | 広告や有料掲載のリンク(一般に「有料リンク」と呼ばれるもの) |
rel="ugc" | コメント欄や掲示板の投稿など、ユーザーが書き込んだ内容(UGC)の中のリンク |
rel="nofollow" | 上の2つが当てはまらず、そのリンクと自分のサイトを関連付けたくない、あるいはリンク先をクロールしてほしくないとき |
属性は、スペースやカンマで区切って複数指定することもできます。Googleは、これらの属性が付いたリンクは一般にたどられないと説明しています。ただし、リンク先のページがサイトマップや他のサイトからのリンクで見つかれば、クロールされることはあります。
広告のリンクは「属性を付ければ」問題ない
ここは誤解が多いところです。Googleは、広告やスポンサー目的でのリンクの売買はウェブの通常の経済活動の一部だと理解していると書いています。そのうえで、rel="nofollow" か rel="sponsored" を付けていれば、ポリシー違反にはならないとしています。
つまり問題になるのは、お金を受け取ったことを隠して、普通のリンクのように見せかけることです。アフィリエイトなど報酬が発生するリンクの扱いは、利用しているサービスの案内もあわせて確認しておきましょう。
外部リンクを怖がる必要はない
逆の誤解もあります。「外にリンクを張ると評価が流れ出るから、すべてにnofollowを付ける」というものです。Googleは、外部リンクを使うことで自分のサイトの信頼性を高められるとしたうえで、nofollowは情報提供元を信用していない場合にだけ使い、すべての外部リンクに付けるのは避けるよう書いています。
参考・引用: Google に対して外部リンクの関係を明示する - Google 検索セントラル Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー - Google 検索セントラル クロール可能なリンクに関するベスト プラクティス - Google 検索セントラル
5. よくある誤解・失敗例
被リンクは、昔の常識と今のルールが混ざって語られやすい分野です。現場で見かける誤解をまとめます。
「上位表示を保証する」という営業への向き合い方は「「必ず上位表示」は誰にも約束できない理由」で扱っています。
誤解1:「被リンクは多ければ多いほど良い」
数だけを増やそうとすると、質の低いディレクトリや自動ツールなど、リンクスパムに当たる方法に近づいていきます。大切なのは、関係のあるサイトから、役に立つという理由で張られたリンクかどうかです。
誤解2:「商品を無料で送って、レビュー記事でリンクしてもらえば安全」
商品と引き換えに紹介記事とリンクを書いてもらうことは、Googleがリンクの売買の例として挙げています。依頼して紹介してもらう場合は、リンクに rel="sponsored" などの属性を付けてもらうのが安全です。
誤解3:「相互リンクはすべて違反」
ポリシーで問題にされているのは「過剰な」リンク交換や、相互リンクのためだけのページです。取引先同士が関係を説明するために紹介し合うような、自然なリンクまで禁止されているわけではありません。
誤解4:「怪しいリンクが付いたら、すぐに否認ツールで否認する」
Googleは、ほとんどの場合、追加の情報がなくてもどのリンクを信頼すべきか評価できるとし、ほとんどのサイトでは否認ツール(特定のリンクを評価しないよう伝える仕組み)を使う必要はないと説明しています。使うべきなのは、スパム的なリンクが大量にあり、それが手動による対策の原因になっている、またはなりそうな場合です。
誤解5:「外部リンクには、全部nofollowを付けておく」
4章で触れたとおり、Googleはnofollowを信用していない情報源にだけ使うよう勧めています。出典として信頼できるサイトにリンクするのは、読者にとっても自然なことです。
参考・引用: バックリンクを否認する - Search Console ヘルプ リンクレポート - Search Console ヘルプ
6. 自分のサイトで確かめるには
被リンクの状況は、まず無料のSearch Consoleで確かめられます。
- リンクレポートを見る — Search Consoleの「リンク」レポートでは、よくリンクされている自分のページ、リンクの多いリンク元サイト、よく使われているアンカーテキストを確認できます。ただし、すべてのリンクの一覧ではなく、サンプルである点に注意してください
- 手動による対策レポートを見る — 手動による対策が行われていなければ、緑色のチェックマークと、その旨のメッセージが表示されます
- 知らないリンク元が急に増えていないかを見る — 見覚えのないサイトからのリンクが多くても、慌てて否認する必要はありません。手動による対策の通知が来ていないかを確かめるのが先です
Search Consoleの最初の使い方は「Search Consoleの最初の1時間」で紹介しています。
競合サイトがどんなサイトからリンクされているかを知りたい場合は、外部のツールを使います。LinkSurgeのバックリンク分析でも、被リンクの一覧やアンカーテキストの傾向を確認できます。
もう1つ、AI検索の時代になって注目されているのが、リンクのない「言及」です。他のサイトやAIの回答の中で、自社の名前がどう語られているかも、外部からの評価の一部と考えられるようになってきました。AIの回答で自社が言及されているかは、LinkSurgeのAIOブランドメンションで確認できます。自サイトの外での取り組み全般は「AI検索に選ばれるには「自サイトの外」が9割」で扱っています。

LinkSurge
linksurge.jp
SEO・AIO・GEO統合分析プラットフォーム。AI Overviews分析、SEO順位計測、GEO引用最適化など、生成AI時代のブランド露出を最大化するための分析ツールを提供しています。
確認チェック
問1:Googleは、リンクを何のために使っていると説明しているでしょう?
答え:ページの関連性を判断することと、クロールする新しいページを見つけることです。リンクは、その判断材料(シグナル)の1つとして使われています。
問2:お金を受け取って張るリンクは、すべてポリシー違反ですか?
答え:違反ではありません。広告やスポンサー目的のリンクに rel="sponsored" か rel="nofollow" を付けていれば、ポリシー違反にはならないとGoogleは説明しています。
問3:見覚えのないサイトからリンクが付いていたら、すぐに否認ツールを使うべきですか?
答え:基本的には使う必要はありません。Googleはほとんどのサイトで否認ツールは不要としており、スパム的なリンクが大量にあり手動による対策につながる場合に限って使うよう説明しています。
よくある質問(FAQ)
被リンクとは何ですか?
被リンクとは、他のサイトから自分のサイトに向けて張られたリンクのことで、バックリンクとも呼びます。Googleは、ページの関連性の判断と新しいページの発見に、リンクをシグナルとして使っていると説明しています。
被リンクを買うことはできますか?
順位を上げる目的でリンクを買うことは、Googleのスパムに関するポリシーでリンクスパムに当たります。広告として掲載する場合は、リンクに rel="sponsored" か rel="nofollow" を付ければ違反にはなりません。
nofollow・sponsored・ugcは何が違いますか?
sponsoredは広告や有料掲載のリンク、ugcはコメント欄や掲示板などユーザーの投稿の中のリンクに使います。nofollowは、そのどちらにも当てはまらず、リンク先と自分のサイトを関連付けたくない場合に使います。
被リンクを安全に増やすにはどうすればいいですか?
他のサイトが紹介したくなる情報を作ることが基本です。独自の調査データ、分かりやすい解説、実際に試した記録などは、出典として引用されやすくなります。具体的な手法は「安全なリンクビルディング完全ガイド」で紹介しています。
まとめ:リンクは「作る」より「張ってもらえる理由」を作る
被リンクは、他のサイトからの推薦にあたります。まずはSearch Consoleのリンクレポートと手動による対策レポートを開き、自分のサイトの現状を確かめてみてください。そのうえで、広告や依頼で張ってもらったリンクに属性が付いているかを見直すと、危ないリンクを減らせます。
被リンクを安全に増やす具体的な方法は、この記事の上級編にあたる「安全なリンクビルディング完全ガイド」で解説しています。前の記事「YMYLとは — お金・健康の記事に求められる水準」と「E-E-A-Tとは」もあわせて読むと、外部からの評価と信頼の関係がつながります。次に読む記事は「Search Consoleの最初の1時間」です。シリーズ全体の読む順番は「SEO・GEO・AIO 入門カリキュラム」、言葉に迷ったときは「SEO用語集」をご覧ください。
LinkSurgeのバックリンク分析では、自社や競合サイトの被リンクとアンカーテキストの傾向を確認できます。


