ブログ一覧へ
初心者向け

構造化データとは — 検索エンジンにページの中身を伝える方法と、できること・できないこと

緒方亜朗2026-10-1321分で読了
初心者向け
SEO入門
構造化データ
リッチリザルト
JSON-LD
schema.org
リッチリザルトテスト
Markdown
構造化データとは — 検索エンジンにページの中身を伝える方法と、できること・できないこと

この記事の結論:構造化データは「ページに付ける名札」。目立つ表示の候補にはなるが、表示も順位も約束しない

商品ページの検索結果に価格や評価の星が出ていたり、レシピの検索結果に調理時間が並んでいたりするのを見たことはありませんか。その元になっていることが多いのが「構造化データ」です。Googleの公式ドキュメントを読み込んで、初心者がまず押さえたい点を4つにまとめました。

  1. 構造化データは、ページの情報を決まった形式で書き加えたもの — Googleは「ページに関する情報を提供し、ページのコンテンツを分類するための標準化されたデータ形式」と説明しています。レシピなら材料・調理時間・カロリーなどを、検索エンジンが読み違えない形で伝えられます
  2. 主な使い道は、リッチリザルトの対象になること — リッチリザルトとは、星の評価や価格などが付いた目立つ検索結果のことです。ただしGoogleは、正しく書いても表示されるとは限らないと明言しています
  3. 書き方はJSON-LDが推奨、ルールはGoogleのガイドライン — ページに見えていない内容を書かない、ページの内容と一致させる、といったルールがあります。違反すると、リッチリザルトの対象から外れることがあります
  4. AI検索のために特別な構造化データは要らない — GoogleはAI OverviewsやAIモードに表示されるために、特別な構造化データは必要ないと説明しています。構造化データは、あくまでリッチリザルトなど通常の検索の用途で使うものです

以下では、仕組み、書き方、守るべきルール、確かめ方の順に見ていきます。


1. 構造化データとは何か

一言でいうと「検索エンジン向けの名札」

人間はページを見れば、どこが料理名で、どこが材料で、どの数字が調理時間かをすぐ見分けられます。検索エンジンも文章から内容を読み取ろうとしますが、「30」という数字が分なのか人数なのか、迷うこともあります。

構造化データは、そこに名札を付ける作業です。「これは料理名」「これは材料」「これは調理時間で30分」と、決まった書式でラベルを貼っておきます。私はよく、宅配便の伝票にたとえて説明しています。箱の中身は同じでも、伝票に品名と届け先が正しく書いてあれば、仕分けで迷われません。

Googleはどう使っているのか

Googleの説明では、構造化データは主に2つの目的で使われます。

  • ページの内容をより正確に理解するため
  • 検索結果に、より目を引く表示(リッチリザルト)を出すため

さらにGoogleは、ウェブ上で見つけた構造化データから、人物・書籍・会社などに関する情報を集めているとも書いています。

「schema.org」という共通の辞書

名札に書く言葉は、各サイトが勝手に決めるわけではありません。多くの場合、schema.org(スキーマ・ドット・オーグ)という共通の語彙を使います。「Recipe(レシピ)」「Product(商品)」「Article(記事)」のように、物事の種類と、それぞれに書ける項目が定義された辞書のようなものです。

ただし、schema.orgにある項目をすべてGoogleが使うわけではありません。Googleの検索での扱いは、Google検索セントラルのドキュメントを見て確かめるよう案内されています。

参考・引用: 構造化データ マークアップとは - Google 検索セントラル


2. 構造化データで検索結果の何が変わるのか

リッチリザルトの候補になる

構造化データの一番わかりやすい効果は、リッチリザルトの対象になることです。Googleが対応している構造化データは、2026年10月13日に確認した時点で25種類が一覧になっています。初心者が目にしやすいものを挙げます。

種類検索結果で表示されうる情報の例向いているページ
パンくずリストページがサイトのどこにあるかの階層ほとんどのサイト
記事見出し・画像・公開日などニュース・ブログ
商品価格・在庫・評価通販の商品ページ
レシピ調理時間・カロリー・評価料理レシピ
イベント日時・会場イベント告知
求人情報職種・勤務地・給与求人ページ
ローカル ビジネス営業時間・所在地店舗・事業所
動画再生時間・サムネイル動画を載せたページ

表示されるかどうかはGoogleが決める

ここは何度でも強調したい点です。Googleの構造化データのガイドラインには、構造化データが検索結果に表示される保証はないと書かれています。正しく書いても、どの検索でリッチリザルトを出すかは、Googleのアルゴリズムが検索の状況に応じて判断します。リッチリザルトテストの見た目のプレビューも、実際の表示と同じになるとは限らないとされています。

終了したリッチリザルトもある

古い記事を読むときは注意が必要です。Googleは、対応するリッチリザルトをときどき整理しています。たとえば次のものは、すでに検索結果に表示されません。

  • ハウツー(HowTo):2023年に表示終了
  • よくある質問(FAQ):2026年5月7日から表示終了

「FAQの構造化データを入れると、検索結果に質問が並んで目立つ」という説明は、現在は当てはまりません。私が古い解説記事を読み直していて驚いたのは、この種の情報が更新されないまま残っている例の多さです。書く前に、Googleの最新の一覧で対象かどうかを確かめましょう。

参考・引用: Google 検索がサポートする構造化データ マークアップ - Google 検索セントラル Google 検索上の構造化データ ガイドライン - Google 検索セントラル Google 検索セントラル ドキュメントの更新履歴・最新情報一覧 - Google for Developers


3. どうやって書くのか

検索結果で何が変わるかを押さえたところで、実際の書き方を見てみます。

書き方は3種類、おすすめはJSON-LD

Googleが対応している書き方は、JSON-LD(ジェイソン・エルディー)、microdata(マイクロデータ)、RDFa(アールディーエフエー)の3つです。Googleは、サイトの作りが許すならJSON-LDを推奨しています。ページの本文とは別の場所にまとめて書けるので、あとから直しやすいのが理由です。

パンくずリストの例

パンくずリストは「ホーム > ブログ > SEO入門」のように、ページの位置を示す道しるべです。これをJSON-LDで書くと、次のようになります。

<script type="application/ld+json"> { "@context": "https://schema.org", "@type": "BreadcrumbList", "itemListElement": [{ "@type": "ListItem", "position": 1, "name": "ブログ", "item": "https://example.com/blog/" },{ "@type": "ListItem", "position": 2, "name": "SEO入門", "item": "https://example.com/blog/seo/" },{ "@type": "ListItem", "position": 3, "name": "構造化データとは" }] } </script>

読み方は難しくありません。「@type」が名札の種類、「position」が並び順、「name」が表示名、「item」がそのページのURLです。最後の項目にURLがない場合、Googleはそのページ自身のURLを使います。

自分で書かなくてよいことも多い

実際には、このコードを手で書く場面は多くありません。WordPressのSEO用プラグインや、通販サイトの作成サービスの多くは、パンくずリストや商品の構造化データを自動で出力します。このブログも、記事とパンくずリストの構造化データは、記事のファイルから仕組みで自動生成しています。私自身、記事を書くたびに構造化データを手で書く作業はしていません。まずは、自分のサイトがすでに何を出力しているかを確かめるところから始めるのが近道です。

スマホ版とパソコン版でページが分かれているサイトは、両方に同じ構造化データを入れる必要があります。Googleはスマホ版のページを基準に読むからです。この仕組みは「スマホ表示とページの速さ」で解説しました。

参考・引用: 構造化データ マークアップとは - Google 検索セントラル パンくずリスト(BreadcrumbList)のマークアップを追加する方法 - Google 検索セントラル モバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法 - Google 検索セントラル


4. 守るべきルール

構造化データには、Googleが定めたガイドラインがあります。初心者が押さえたいのは次の5つです。私が最も大事だと考えるのは1行目で、迷ったら「読者に見えている内容だけに名札を付ける」と覚えておけば大きく外しません。

ルール具体的には
ページに見えていない内容を書かない読者に見えない評価や価格を、構造化データにだけ書かない
ページの内容と一致させる構造化データはページの中身を正確に表している必要がある
誤解を招く内容を書かない虚偽のレビューや、ページと関係のない内容をマークアップしない
必須の項目を埋める必須の項目が欠けていると、リッチリザルトの対象にならない
Googlebotが読めるようにするrobots.txtやnoindexで構造化データのあるページをブロックしない

違反するとどうなるのか

ガイドラインに反する構造化データは、リッチリザルトとして表示されないことがあります。スパム的な構造化データがあると判断されると、手動による対策(Googleの担当者による措置)を受ける可能性もあります。

Googleのガイドラインによれば、構造化データの手動による対策を受けたページは、リッチリザルトの対象から外れますが、通常の検索での順位には影響しないとされています。逆にいえば、構造化データは順位を上げるための道具として説明されているわけではありません。Googleの説明での位置づけは、ページの理解とリッチリザルトです。

robots.txtやnoindexの意味が分からない場合は「ページが検索に出ない理由チェックリスト」で確かめてください。

参考・引用: Google 検索上の構造化データ ガイドライン - Google 検索セントラル


5. 正しく書けているかを確かめるには

ルールが分かったら、確かめる方法です。Googleが勧めている流れは3段階です。

  1. リッチリザルトテストで書式を確かめる — URLを入れるか、コードを貼り付けると、どのリッチリザルトの対象になっているか、エラーがないかが表示されます。読み込むクローラーはスマートフォンが初期設定です
  2. URL検査ツールでGoogleに見えているかを確かめる — Search Console(Googleが無料で提供するサイト管理ツール)のURL検査で、Googleがマークアップを検出しているかを見ます
  3. 公開後はリッチリザルトのレポートで見守る — Search Consoleの「拡張機能」にあるレポートで、有効な項目と無効な項目の数を時系列で見られます。テンプレートの変更などで、公開後に壊れることがあるためです

リッチリザルトテストで問題がなくても、それは「対象になりうる」という意味です。表示を約束するものではありません。

自分のサイトでいま何が出力されているかをまとめて見たい場合は、LinkSurgeのAI Ready診断で、ページから検出されたJSON-LDとmicrodataの種類を一覧で確認できます。プラグインが何を出しているか分からないときの棚卸しに便利です。

効果を測りたい場合、Googleは、構造化データのない安定したページをいくつか選んで追加し、数か月かけて検索パフォーマンスの変化を比べる方法を紹介しています。Search Consoleの数字の読み方は「「順位」「表示回数」「クリック数」は別物」が参考になります。比べる期間の順位の動きを残しておきたい場合は、LinkSurgeの順位チェックツールで、対象キーワードの順位を毎日同じ条件で記録しておく方法もあります。

参考・引用: リッチリザルト テスト - Search Console ヘルプ リッチリザルト レポートの概要 - Search Console ヘルプ 構造化データ マークアップとは - Google 検索セントラル


6. AI検索と構造化データの関係

最近は「AIに引用されるために構造化データを入れよう」という話を聞くことが増えました。ここはGoogleの話と、それ以外のAIの話を分けて整理します。

GoogleのAI機能:特別な構造化データは要らない

Googleは、AI OverviewsやAIモードに表示されるために、特別なschema.orgの構造化データを追加する必要はないと説明しています。生成AIの検索に構造化データは必要ない、とまで書いています。そのうえで、リッチリザルトの対象になるのに役立つので、SEOの一部として引き続き使うことを勧めています。また、構造化データはページに表示されている文章と一致させるよう求めています。

つまりGoogleにとっての構造化データは、AI向けの新しい対策ではなく、これまでどおりの検索の道具です。AI Overviewsの仕組みは「AI Overviewsとは」で解説しています。

ChatGPTなどGoogle以外のAI:同じ話としては扱えない

ChatGPTやPerplexityは、情報の集め方も引用の仕組みもGoogleとは異なります。構造化データをどう扱っているかについて、Googleのような明確な公式説明は見当たりません。「FAQの構造化データを入れると引用率が上がる」という数字も出回っていますが、私たちが出どころを調べた範囲では、因果関係が確かめられたものではありませんでした。その経緯は「「FAQスキーマで引用率3.2倍」は本当か」にまとめています。

AIに引用されるページの考え方そのものは「AIに引用されるページ・されないページの違い(入門編)」で、Googleとそれ以外を分けて解説しています。

構造化データを足す前に、まず自社がChatGPTなどでどう扱われているかの現状を知りたい場合は、LinkSurgeのGEOモニタリングで、AIの回答での言及と引用元を定点で記録できます。施策の前後で比べられる記録があれば、根拠のはっきりしない処方に振り回されずに済みます。

参考・引用: Google 検索における生成 AI 機能に向けた最適化のための Google ガイド - Google 検索セントラル AI 機能とウェブサイト - Google 検索セントラル


7. よくある誤解・失敗例

構造化データは目に見えない部分の話なので、誤解が残りやすい分野です。よく見かける5つを挙げます。

誤解1:「構造化データを入れれば順位が上がる」

Googleの説明での構造化データの役割は、ページの理解とリッチリザルトです。手動による対策を受けても順位には影響しないとされているくらいで、順位を直接押し上げる道具としては説明されていません。

誤解2:「正しく書けば、必ずリッチリザルトが出る」

Googleは表示を保証していません。リッチリザルトテストに合格しても、どの検索で表示するかはGoogleが判断します。

誤解3:「見えない場所に、評価や価格を書いておけば得をする」

ページに見えていない内容のマークアップは、ガイドライン違反です。リッチリザルトの対象から外れたり、手動による対策を受けたりする原因になります。

誤解4:「FAQの構造化データで検索結果を目立たせられる」

FAQのリッチリザルトは、2026年5月7日から検索結果に表示されなくなりました。古い解説記事の手順を追う前に、Googleの最新の対応一覧を確かめましょう。

誤解5:「AIに引用されるために、構造化データを増やすべき」

GoogleのAI機能には、特別な構造化データは不要だとGoogleは説明しています。Google以外のAIについても、構造化データで引用が増えるという確かな根拠は確認できていません。まずは、ページの本文が質問にきちんと答えているかを見直すほうが先です。

参考・引用: Google 検索上の構造化データ ガイドライン - Google 検索セントラル Google 検索における生成 AI 機能に向けた最適化のための Google ガイド - Google 検索セントラル


LinkSurge - SEO・AIO・GEO統合分析プラットフォーム
LS

LinkSurge

linksurge.jp

SEO・AIO・GEO統合分析プラットフォーム。AI Overviews分析、SEO順位計測、GEO引用最適化など、生成AI時代のブランド露出を最大化するための分析ツールを提供しています。

SEO分析
AIO分析
GEO分析
無料で始める新規登録で200ポイントプレゼント

確認チェック

問1:構造化データの主な使い道を1つ挙げてください。

答え:リッチリザルト(星の評価や価格などが付いた目立つ検索結果)の対象になることです。Googleがページの内容をより正確に理解するためにも使われます。

問2:リッチリザルトテストで問題がなければ、リッチリザルトは必ず表示されますか?

答え:表示されるとは限りません。Googleは表示を保証しておらず、どの検索で表示するかはGoogleのアルゴリズムが判断します。

問3:GoogleのAI Overviewsに表示されるために、特別な構造化データは必要ですか?

答え:必要ありません。Googleは、AI機能のために追加すべき特別な構造化データはないと説明しています。


よくある質問(FAQ)

構造化データとリッチリザルトは何が違いますか?

構造化データは、ページに書き加える「名札」のデータです。リッチリザルトは、そのデータなどをもとに検索結果に表示される、星の評価や価格などが付いた目立つ表示です。構造化データがあってもリッチリザルトが表示されるとは限りません。

構造化データはどの形式で書けばいいですか?

Googleは、サイトの作りが許すならJSON-LDを推奨しています。ページの本文とは別にまとめて書けるため、実装と管理がしやすいからです。microdataやRDFaも、正しく書かれていれば同じように扱われます。

小さなブログでも構造化データは入れたほうがいいですか?

まずは、使っているCMSやプラグインがすでに出力しているかを確かめましょう。多くの場合、記事やパンくずリストの構造化データは自動で入っています。ページの内容に合わない種類を無理に追加する必要はありません。

構造化データが正しいかはどうやって確かめますか?

Googleのリッチリザルトテストに、ページのURLかコードを入れて確かめます。公開後は、Search ConsoleのURL検査ツールとリッチリザルトのレポートで、Googleが検出しているか、エラーがないかを確認します。


まとめ:まず「いま何が出力されているか」をテストで見る

構造化データは、検索エンジンにページの中身を正確に伝える名札です。最初の一歩は、新しく書き足すことではありません。自分のサイトの主要なページをリッチリザルトテストにかけて、すでに何が出力され、エラーがないかを見ることです。

そのうえで、ページの内容に合っていて、Googleの対応一覧に載っている種類だけを整えましょう。表示や順位を約束するものではないので、本文の改善と並べて、無理のない範囲で取り組むのがちょうどよい付き合い方です。

この記事は第3弾「よくある失敗と、困ったときの対処」の1本です。前の記事は「スマホ表示とページの速さ」、次に読む記事は、記事を書く前に検索結果を見る理由を扱う「検索意図の入門」です。シリーズ全体の順番は「SEO・GEO・AIO 入門カリキュラム」、言葉に迷ったら「SEO用語集」をご覧ください。

LinkSurgeのAI Ready診断では、ページから検出された構造化データの種類を、ほかの点検項目と一緒に確認できます。

関連記事