日本人の過半数が生成AIで検索する時代 — 9,278人調査で見るAI検索の現在地と、サイト運営者が今やること

目次
この記事の結論:AIは「検索の代わり」ではなく「検索の隣」に並んだ
サイバーエージェントのGEOラボが2026年9月4日に公表した「生成AIのユーザー利用実態調査(2026年8月期)」は、全国の15〜69歳の9,278人を対象にしたインターネット調査です。2025年5月から続く定点調査の最新回で、数字を読み込んで見えてきた要点は次の5つです。
- 生成AIで検索する人が初めて半数を超えた — AIモードを含む生成AIの検索利用率は52.3%。2025年5月の21.3%から約1年3か月で31ポイント上がりました。40代も50.2%と初めて半数を超えています
- 検索エンジンは86.9%で、まだ最大の入り口 — 2025年5月の91.9%からは緩やかに下がっていますが、生成AIを大きく上回っています。AIは検索を置き換えたのではなく、隣に並んだと読むのが正確です
- 「どのAIか」はChatGPT・AIモード・Geminiの3つ — 利用率はChatGPTが30.6%、AIモードが28.4%、Geminiが23.2%。10代ではAIモードが48.8%に達しています。Googleの中のAIが、ChatGPTに迫る入り口になりました
- AIは「比較・検討」の段階で使われている — すべてのジャンルで、比較・検討の段階の生成AI利用率が情報収集の段階を上回りました。検索と生成AIの両方を使う人の46.6%は、検索の半分以上を生成AIに切り替えています
- AIの回答は、その後のクリックと購買につながっている — AIの回答に表示されたURLをクリックした経験がある人は61.0%、AIにすすめられて購入・利用した経験がある人は58.7%でした
以下では、調査の概要、利用率の推移、使われているAI、使われ方の変化、回答を見た後の行動、そしてサイト運営者が今やることの順に見ていきます。
1. 調査の概要:9,278人・2026年8月の定点調査
最初に、どんな調査なのかを押さえます。数字を読むときは、誰が、誰に、いつ、どう聞いたかで意味が変わるからです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 生成AI / AI Overview ユーザー利用実態調査(2026年8月期) |
| 調査主体 | サイバーエージェント インターネット広告事業本部 GEOラボ |
| 調査機関 | マクロミル |
| 対象 | 全国の15〜69歳の男女 9,278人 |
| 方法 | インターネット調査 |
| 期間 | 2026年8月7日〜10日 |
| 継続性 | 2025年5月から継続して実施(前回は2026年2月期) |
読むときの3つの注意点
この調査には、読むときに押さえておきたい前提が3つあります。
- インターネット調査であること — ネットをよく使う人が集まりやすいため、日本全体よりも生成AIの利用率が高めに出る可能性があります
- 自己申告であること — 「検索に使っている」かどうかは回答者の認識です。実際の利用回数を測ったものではありません
- 調査主体が広告事業の組織であること — GEOの支援を事業にしている組織の調査です。データ自体は継続調査として価値がありますが、解釈は自分でも確かめましょう
それでも、同じ方法で1年以上続けている定点調査なので、「どちらの方向に、どれくらいの速さで動いているか」を見るには信頼できる材料だと私は考えています。
参考・引用: サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)を実施 - サイバーエージェント
2. 生成AIの検索利用率は52.3%、40代も半数を超えた

調査の前提を押さえたところで、数字を見ていきます。AIモードを含む生成AIの検索利用率は52.3%で、調査開始以来、初めて50%を超えました。
| 時期 | 生成AIの検索利用率 | 検索エンジンの利用率 |
|---|---|---|
| 2025年5月(初回) | 21.3% | 91.9% |
| 2026年8月 | 52.3% | 86.9% |
世代別では、次のとおりです(カッコ内は2026年2月調査からの増減)。
| 世代 | 生成AIの検索利用率 |
|---|---|
| 10代 | 80.6%(+4.8pt) |
| 20代 | 61.0%(+3.4pt) |
| 40代 | 50.2%(+4.5pt) |
| 50代 | 46.1%(+4.3pt) |
| 60代 | 39.6%(+3.5pt) |
※30代の数値は、公表されたリリースの本文には記載がありませんでした。
驚いたのは、伸びが鈍っていないことです。前回調査で伸びが落ち着いたと見られていた10代・20代でもさらに上がり、50代・60代も4ポイント前後ずつ伸びています。「若い人だけのもの」という段階は、もう過ぎたと考えてよさそうです。
一方で、検索エンジンの利用率は86.9%です。下がってはいるものの、生成AIとは30ポイント以上の差があります。検索で見つけてもらう従来のSEOの価値は、まだまったく失われていません。
参考・引用: サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)を実施 - サイバーエージェント
3. 使われているのはChatGPT・AIモード・Gemini
次に「どのAIか」です。サービス別の検索利用率は次のとおりでした(カッコ内は前回比)。
| サービス | 検索利用率 |
|---|---|
| ChatGPT | 30.6%(+1.5pt) |
| AIモード | 28.4%(+2.6pt) |
| Gemini | 23.2%(+3.6pt) |
ChatGPTが首位を保っていますが、伸び幅はGeminiとAIモードの方が大きくなっています。10代ではAIモードが48.8%、Geminiが38.2%と大きく伸びました。
Googleの中のAIが、第2の入り口になった
ここで私が注目したいのは、AIモードの位置です。AIモードはGoogle検索の中にあるAIで、その利用率がChatGPTとほぼ並びました。調査は移行元までは示していませんが、Googleで検索していた人の一部が、同じGoogleの中でAIの回答を使うようになっている可能性はあります。少なくとも、Google検索の中にもAIの入り口があることは前提に置くべきでしょう。
AIモードとAI Overviewsに自社サイトがどれだけ表示されているかは、Search Consoleの新しいレポートで公式に確認できるようになりました。読み方は「Search Consoleの「生成AIパフォーマンスレポート」の見方」で解説しています。
ChatGPTやGeminiでの見え方は、AIごとに答えが違い、日によっても変わります。複数のAIを同じ質問で定期的に確かめる方法は「ChatGPT・Perplexity・Geminiで自社はどう語られているか」をどうぞ。
参考・引用: サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)を実施 - サイバーエージェント
4. 使われ方の変化:「比較・検討」でAIに聞く
利用率に続いて、使われ方の変化です。検索エンジンと生成AIの両方を使っている人に聞いたところ、「検索の半分以上を生成AIに切り替えた」と答えた人は46.6%でした。2025年5月の30.1%から大きく増えています。
比較・検討の段階で、AIの利用率が高い
調査では、検索の目的ごとに最初に使うサービスも聞いています。結果は、すべてのジャンルで「比較・検討」の段階の生成AI利用率が「情報収集」の段階を上回りました。比較・検討の段階で生成AIを最初に使う人の割合は、たとえば次のとおりです。
| 比較・検討の内容 | 生成AIの利用率 |
|---|---|
| 候補商品の価格比較 | 15.5% |
| 旅行の宿泊施設の比較 | 14.8% |
| 物件条件の比較 | 14.5% |
つまり、「〇〇とは」を調べる段階より、「AとBのどちらがいいか」を決める段階でAIが使われているわけです。比較サイトに行く代わりに、AIに比べてもらう。そんな使い方が広がっていると読めます。
これは、商品やサービスを売るサイトにとって大きな意味があります。AIが比較するときに材料にする情報、つまり料金、仕様、条件、違いが、公式サイトで正確に分かりやすく書かれているかどうかが問われます。
参考・引用: サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)を実施 - サイバーエージェント
5. AIの回答を見た後、人はどう動くのか

「AIが答えてしまうと、サイトには誰も来なくなる」。AI検索の相談でよく聞く心配です。この調査は、その心配に一部答えるデータを出しています。
| AIの回答を見た後の行動 | 経験がある人の割合 |
|---|---|
| AIにすすめられた商品・サービスを、自分でもさらに詳しく検索した | 77.3% |
| AIの回答に表示されたURLをクリックして詳細を調べた(「よくある」「時々ある」の合計) | 61.0% |
| AIにすすめられたことをきっかけに、商品を購入・サービスを利用した | 58.7% |
AIは「入り口」で、確かめるのは検索とサイト
面白いのは、77.3%が「自分でもさらに検索した」と答えていることです。AIで候補を知り、検索と公式サイトで確かめてから決める。AIの回答で完結せず、検索に戻ってくる流れが見えます。
楽天が2026年9月に公開した調査でも、商品検討に生成AIを使うZ世代は54.3%いる一方、最も信頼する情報源は検索エンジン(42.1%)でした。詳しくは「Z世代の54%が買う前にAIに聞く。それでも信頼するのは検索エンジン」で解説しています。
ただし、これは「経験があるか」を聞いた数字で、毎回クリックするという意味ではありません。AIの回答を見て、クリックせずに終わる検索も多くあるはずです。「AIに出てもクリックされる」と楽観するのではなく、「AIに名前が出なければ、その後の検索にも候補として入らない」と読む方が実務的だと私は考えています。
参考・引用: サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)を実施 - サイバーエージェント
6. サイト運営者が今やること
ここまでの数字を、サイト運営者の実務に落とし込みます。優先順位の高い順に5つです。
1. 検索のSEOは手を緩めない
検索エンジンの利用率は86.9%で、生成AIより30ポイント以上高い水準です。しかも、AIの回答を見た人の77.3%は自分でも検索しています。AI対策のために検索対策を後回しにするのは、順番が逆です。
2. AIモードとAI Overviewsでの表示を数字で確かめる
AIモードの利用率は28.4%で、ChatGPTに迫っています。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで、どのページがAI機能に表示されているかを確認しましょう。どのキーワードで表示されているかは、LinkSurgeのAIO表示キーワード分析のように、キーワード単位で調べられる手段で補います。
3. 比較・検討で使われる情報を、公式サイトで正確に書く
AIは比較・検討の段階で使われています。料金、仕様、条件、他社との違いを、公式サイトの分かりやすい場所に、具体的な数値で書いておきましょう。AIが比較の材料を探したときに、自社の公式情報が見つかる状態にしておくことが出発点です。
4. ブランド名がAIの回答に出ているかを数える
AIにすすめられて購入した経験がある人は58.7%です。AIの回答で名前が挙がるかどうかは、候補に入るかどうかに直結します。AIの回答に自社の名前が出ているかは、LinkSurgeのAIOブランドメンションで調べられます。手順は「自社ブランドはAIに「言及」されているか」で解説しています。
5. 半年ごとに、自社の数字と調査の数字を見比べる
この調査は半年ごとに更新されています。調査の数字が動いたとき、自社のAI経由の表示や流入がどう動いたかを並べて見ると、市場全体の変化と自社の施策の効果を分けて考えやすくなります。
参考・引用: サイバーエージェント GEOラボ「生成AIのユーザー利用実態調査」(2026年8月期)を実施 - サイバーエージェント 生成 AI パフォーマンス レポート(検索) - Search Console ヘルプ

LinkSurge
linksurge.jp
SEO・AIO・GEO統合分析プラットフォーム。AI Overviews分析、SEO順位計測、GEO引用最適化など、生成AI時代のブランド露出を最大化するための分析ツールを提供しています。
よくある質問(FAQ)
日本で生成AIを検索に使っている人はどれくらいいますか?
サイバーエージェントGEOラボの2026年8月の調査(全国15〜69歳、9,278人)では、AIモードを含む生成AIを検索に使っている人は52.3%でした。2025年5月の21.3%から約1年3か月で31ポイント上がっています。インターネット調査のため、日本全体よりやや高めに出ている可能性があります。
日本で最も使われている生成AIの検索サービスはどれですか?
同じ調査では、ChatGPTが30.6%、AIモードが28.4%、Geminiが23.2%でした。ChatGPTが首位ですが、伸び幅はAIモードとGeminiの方が大きく、10代ではAIモードが48.8%に達しています。
生成AIが広がると、検索のSEOは不要になりますか?
不要にはなりません。同じ調査で検索エンジンの利用率は86.9%と生成AIを大きく上回り、AIにすすめられた商品を自分でもさらに検索した人は77.3%いました。AIで候補を知り、検索で確かめる流れがあるため、検索で見つけてもらう対策は引き続き必要です。
AIの回答から、サイトへの流入はありますか?
同じ調査では、AIの回答に表示されたURLをクリックして詳細を調べた経験がある人が61.0%でした。ただしこれは経験の有無を聞いた数字で、毎回クリックされるという意味ではありません。自社サイトへのAI経由の表示はSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認できます。
まとめ:検索とAIの両方で「候補に入る」状態をつくる
今回の調査から言えるのは、AIが検索を置き換えたのではなく、検索の隣に並んだということです。人はAIで候補を知り、検索と公式サイトで確かめてから決めています。サイト運営者に必要なのは、どちらか一方ではなく、両方で候補に入る状態をつくることです。
最初の一歩は、自社の現状を数字で知ることです。Search Consoleで検索とAI機能の表示回数を見て、比較・検討で使われる情報が公式サイトに正確に書かれているかを確かめましょう。そのうえで、AIの回答に自社の名前が出ているかを定期的に数えます。
LinkSurgeのAIOブランドメンションでは、AI OverviewsとChatGPTの回答で自社ブランドが言及されている質問を一覧で確認できます。


